オフライン音声入力:どのアプリでも声でタイピング

Mac のどのアプリでも Fn を押しながら話して、離す。言葉はカーソル位置に入り、文字起こしはインターネットなしで Mac 上で行われる。

Whisper Notes のロゴとキャッチコピー「Offline Speech Transcription」

オフラインの音声入力はどう動くのか

Whisper Notes は、話した内容をカーソルのあるアプリに入力する。Fn キーを押しながら話して離すと、Mac 上の音声モデルが音声をテキストに変えてカーソル位置に入力する。何もアップロードしないので、Wi-Fi をオフにしても使える。標準エンジンは Parakeet V3。Whisper Large V3 Turbo は100以上の言語に、SenseVoice は中国語、日本語、韓国語、広東語に対応する。

  • •Mac:Fn を押しながらどのアプリにも音声入力 — Claude、ChatGPT、Slack、VS Code、メール
  • •iPhone:ロック画面のウィジェットをタップするとアプリが開き、録音が始まる
  • •すべてデバイス上で動き、何もアップロードしない
  • •iPhone:$7.99 の買い切り。Mac:毎週5,000語まで無料、その後 $14 の買い切り。サブスクなし。

Mac (macOS 14+, Apple Silicon) · iPhone (iOS 18+)

Mac:どのアプリにも音声入力

Mac で文字を打てる場所なら、代わりに話せる。メールの下書き、Slack の返信、コードのコメント、AI へのプロンプト。Fn を押しながら話して離せば、言葉がカーソル位置に入る。これはファイルの文字起こしではなく音声入力で、Wi-Fi をオフにしても動く。音声入力は 公式サイトからダウンロードする Mac 版の機能で、Apple の規定により Mac App Store 版には入っていない。

システム全体の音声入力

Whisper Notes はシステム全体で使えるショートカットを設定する。Claude、ChatGPT、Gemini、Gmail、Notion、VS Code、ターミナルでも、どのアプリでも Fn を押しながら話す。離すと、デバイス上のモデル(標準は Parakeet V3、ほかに Whisper Large-v3 Turbo と SenseVoice)が音声をローカルで処理し、テキストがカーソル位置に入る。

  • •文字を入力できるアプリならどこでも使える
  • •テキストはカーソル位置に入る
  • •標準は Parakeet V3(Apple Silicon で実時間の約60倍)。Whisper Large-v3 Turbo と SenseVoice もローカルで動く
  • •左のサイドバーでオンにする:Voice Typing → Enable voice typing

Works in: Claude, ChatGPT, Gemini, Gmail, Slack, VS Code, Terminal, Notion

ファイルも

同じアプリで音声・動画ファイルも文字起こしできる。ファイルを読み込むと、部分ごとに仕上がった順に文字起こしが埋まっていくので、最後まで待たずに読み始められる。

カスタム語彙

AIモデルは人名や専門用語でつまずく。語彙を追加——会社名、製品名、技術用語。大文字小文字はそのまま保持(「Claude Opus 4.5」は「Claude Opus 4.5」のまま、「claude opus」にならない)。

Claude, GPT-4, Gemini, Whisper · OAuth, TypeScript, Kubernetes · HIPAA, GDPR, SOC2

無音処理

Whisper系のモデルは長い沈黙でハルシネーションを起こす——フレーズを繰り返したり、言葉を作り出したり。デコーダーが常に何かを出力するように作られているからだ。音声アクティビティ検出は話している部分を見つけ、書き起こす前に無音を削る。だから埋めるべき沈黙そのものがずっと少なくなる。問題をなくすのではなく減らす仕組みで、自然な間を保って録音することも助けになる。

どれくらい速い?

M4 Pro: 20秒の音声入力は約2.5秒で表示される。ファイルでは Parakeet V3 が実時間の103倍、Whisper Large-v3 Turbo が14.3倍

M5 Air: Parakeet V3 で実時間の約60倍。17.5分の会議が16.7秒で返ってきた

M1 以降: Apple Silicon 搭載の Mac なら3つのエンジンすべてが動く。古いチップほど遅いが、それでも実時間よりずっと速い

AI アシスタントへの音声入力

Claude へのプロンプト

Fn を押しながら問題を詳しく説明し、離して送信。別のアプリからコピー&ペーストする必要はない。

Slackとメール

入力欄で Fn を押しながら言いたいことを話し、離す。

初稿

口述した初稿のほうがタイピングした初稿より筆が伸びる、という書き手もいる。まずアイデアを出し切り、編集はあとで。

iPhone:ロック画面から録音

iPhone には Fn キーがないので、Whisper Notes の使い方が変わる。録音と文字起こしは iPhone の中で行い、できたテキストをコピーまたは共有する。ロック画面のウィジェットをタップすると、アプリが開いて録音が始まる。

ロック画面ウィジェット

  • •タップするとアプリが開き、録音が始まる
  • •話している間、ライブアクティビティが録音時間を表示する
  • •Dynamic Island が録音の状態を表示する

ボイスメモとファイル

  • •ボイスメモの録音を Whisper Notes に共有する
  • •ファイル App から音声ファイルを読み込む
  • •文字起こしは iPhone 本体で行われる

どこにでもエクスポート

  • •クリップボードにコピー
  • •メモ、メッセージ、メール、どのアプリにも共有
  • •タイムスタンプ付きでエクスポート
  • •動画字幕用SRT形式

みんなが録音しているもの

寝る前

「あのAPI設計は間違ってる。イベントはイミュータブルであるべき。明日一番でイベントソーシングパターンにリファクタ。」

朝ラン

「記事のアイデア:キーボードは思考圧縮アルゴリズム。タイピングが遅いから、書くことと考えることが違う。」

散歩中

「会議が行き詰まってるのは間違った指標を最適化してるから。エンゲージメントじゃなくリテンションで再定義。」

なぜオフラインが重要か

音声がデバイスから出ない

  • •サーバーへのアップロードはない。処理は iPhone や Mac 本体で行われる
  • •何もどこにも送らないので、データ保持ポリシーを読む必要もない
  • •機密の会話や仕事のメモは、自分のハードウェアの中にとどまる
  • •ユーザー情報は一切収集せず、アップロードもしない

ネットなしで動く

  • •機内モード、地下鉄トンネル、Wi-Fi不安定——全部動く
  • •ネットワークアクセスを遮断するセキュア施設——動く
  • •遅延は処理時間だけ、ネットワーク往復なし
  • •サーバー過負荷でパフォーマンスが落ちない

支払いは一度だけ

  • •iPhone:$7.99 の買い切り。Mac:毎週5,000語まで無料、その後 $14 の買い切り。
  • •分単位の課金もサブスクリプションもない
  • •クラウドの音声入力は月額制。Wispr Flow Pro は月 $15 または年 $144

比較

機能Whisper NotesApple音声入力SuperWhisperWispr Flow
処理100% デバイス上多くの言語でデバイス上モードによりローカルかクラウドクラウドサーバー
対応プラットフォームMac、iPhoneMac、iPhoneMac、Windows、iPhoneMac、Windows、iPhone
ロック画面ウィジェットありなしなしなし
どのアプリでも音声入力可(Mac、Fn 長押し)可可可
価格iPhone $7.99 / Mac $14、買い切り無料月 $8.49、年 $84.99、または買い切り $249.99月 $15 または年 $144
音声モデルParakeet V3 + Whisper + SenseVoiceApple 独自Whisper 各種 + Parakeetクラウドのモデル
カスタム語彙ありなしありあり

Apple の音声入力は無料で、短いフレーズなら十分だ。Superwhisper と Wispr Flow はサブスクリプションで AI による書き直しを加え、Wispr Flow はクラウドで動く。Whisper Notes はデバイス上で動き、買い切りで使える。他社の価格は各社のサイトで確認したもので、最新の価格はそちらで確かめてほしい。

トレードオフ

ローカル処理には実際のトレードオフがある。

モデルダウンロード

標準エンジンは Parakeet V3。465 MB のモデルで、Apple Silicon 搭載のすべての Mac で実時間の約60倍の速さで動き、英語とほか24のヨーロッパ言語に対応する。100以上の言語が必要なら Whisper をダウンロードする(Mac は Large V3 Turbo、約1.6 GB、iPhone は Whisper Small)。中国語、日本語、韓国語、広東語には SenseVoice を選ぶ。

Appleのみ

Apple 向けのアプリだ。macOS 14 の Apple Silicon 搭載 Mac(M1 以降)、または iOS 18 の iPhone 12 以降が必要になる。Android 版、Windows 版、Intel Mac 版はない。

速度 vs クラウド

ローカル推論の上限を決めるのはデータセンターではなく手元の端末だ。iPhoneではApp Storeの表記で、iPhone 15のParakeetなら5分の音声が約18秒、Whisperなら約1分。つまり1時間の録音は秒ではなく分の単位になる。1時間のファイルを即座に返してほしいなら、クラウドサービスのほうが今も速い。

精度の限界

はっきりした発話なら、誤り率は10%未満に収まる。強いなまり、大きな背景雑音、口ごもった話し方では手直しが必要になる。医療記録で99.9%の精度が必要なら、プロの書き起こし担当者に頼むべきだ。使える下書きを速く、外に出さずに作りたいなら、これで足りる。

始め方

iPhone

  1. 1.App Store から Whisper Notes をダウンロード($7.99)
  2. 2.アプリを開く。Parakeet V3 は最初から入っている
  3. 3.ロック画面を長押し → カスタマイズ → ロック画面 → Whisper Notes のウィジェットを追加
  4. 4.ウィジェットをタップすると、アプリが開いて録音が始まる

Mac

  1. 1.Mac 版 Whisper Notes をダウンロード(毎週5,000語まで無料)
  2. 2.求められたらマイクへのアクセスを許可する
  3. 3.アクセシビリティを許可する。カーソル位置への入力に使われる
  4. 4.スキップした場合は、左のサイドバーで Voice Typing を開き、Enable voice typing をオンにする
  5. 5.どこでも Fn を押しながら話し始める

Mac で音声入力を試す

Mac は毎週5,000語まで無料、その後 $14 の買い切り。iPhone は $7.99 の買い切り。サブスクなし。

Fnキー音声入力 · ロック画面ウィジェット · 100以上の言語 · 100%オフライン · 買い切り